神戸にしむら珈琲ストーリーNISHIMURA STORY

神戸の誇りを託された一杯の珈琲でお客様に感動を

豆を見抜く目を持つこと。
その鼓動を感じること。

画像コーヒーの味は、生豆の段階で決まると言われています。
それだけに良質の豆を見抜くテクニックを持つこと、そしてそれを入手するためのルートを確保することの2つは、プロとして最も重要な課題なのです。
にしむら珈琲店では、常に安定した品質の豆を手に入れるため、ブラジル、コロンビア、グァテマラ等コーヒー原産国の優秀なプランテーションから情報を確保しています。
そこで「にしむらブランド」としてふさわしい高品質の豆だけを厳選し、日本へと仕入されています。そうして原産国での厳しい選別を経て神戸の港に陸揚げされた豆は、倉庫で約1年間のエージング(寝かせること)を行い、じっくりと熟成。その後、豆の持つ力を最大限に引き出すための焙煎が行われます。
異物を丁寧に取り除き、ロースターに投入された豆は、次第に色づき、芳ばしい香りを放ち始める。パチパチ、ピチピチ…熱を加えるごとに豆が踊り、微妙に変化していく音。その豆の鼓動を聞き分けつつ、焙煎時間を調整し、テイストを仕上げていく。
酸味、苦味、甘味、香り、コク。豆の持ち味の中からどれを強調し、どれを引くか。そのスリリングな駆け引きから、にしむら独自の個性が誕生するのです。

灘の酒を育む宮水が、
豆に生命を吹き込む瞬間。

画像たとえ1級品といわれる豆を手に入れ、どれだけ丹念に焙煎したとしても、それだけで人々を魅了するコーヒーは生まれません。最終的にコーヒーに命を吹き込むものは、水。それも上質の水なのです。
にしむら珈琲店と宮水との出会いは、そうした意味からもまさに運命的ともいえるものなのです。
「質の良い水を使えば、コーヒーはもっとおいしくなる」…今では素人でさえ知るその真実に一早く着目した創業者が、四方八方に手を尽くして探りまわり、ようやく巡り会えたのがこの宮水。灘の清酒の原料として古くから知られる名水です。その時から半世紀以上時を重ねた現在でも、酒造組合で厳しい品質検査を受けた新鮮な宮水が、毎日にしむらの各店に運ばれています。
その水を沸かし、少しずつ丁寧にネルドリップして淹れられる不変の味。
水の他にも、焙煎してから6日以内の豆を使うこと、ドリップ後のコーヒーはホットは30分以内に、アイスは60分以内に使い切ることは鉄則とされています。
コーヒーを最高の状態でお客様に味わっていただけるのは、ごく限られた瞬間のみ。そのタイミングを逃せば、今までの工程での苦労もすべて水の泡になります。
美味なるコーヒーの命は、かくもはかなく短いものなのです。

コーヒーは感覚の産物。
味の決め手は店の雰囲気や
サービスによるものです。

画像「コーヒーは感覚の産物である」と、にしむらは考えています。
いくら美味しいコーヒーを淹れても、店員の態度や店の雰囲気が、せっかくの味を台無しにしてしまうこともあります。
コーヒーに関する知識、技術、管理などのハード面が味与える影響は、たかだか30%ほどにしか過ぎません。残りの70%はコーヒーを店内で味わって頂く為の雰囲気づくりや、心を込めたタイムリーなサービスによるものなのです。
たとえばにしむら珈琲店では、お客様にお出ししたホットコーヒーが冷めてしまわぬように、カップに蓋を添えてさしあげるサービスが昔から行われています。熱いものは熱く、冷たいものは冷たく召し上がっていただくための小さな心遣いが、お客様の心に感動と余韻を残すのです。
また、コーヒーに添えられるフレッシュやシュガー、ジュース、パン、ケーキに至るまで、コーヒー以外の商品に関しても一切妥協は許しません。
自分が感覚的に「本物だ」と感じたものに対して、とことん自信とこだわりを持つこと。そんな姿勢が、にしむらのスタッフ一人一人にプロとしての自覚と底力を育んでいくのです。

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